Zスコアボット、全滅。設計ミスを認めて撤退した話【自動売買ラボ】

運用記録・振り返り

「負けたことも、ちゃんと書く」というのがこのブログのスタンスです。
今回はZスコアボットを完全廃止した経緯を、包み隠さず書きます。

そもそもZスコアボットとは何だったか

Zスコアとは、ある値が平均からどれだけ離れているかを示す統計指標です。
価格に使うと「今の価格は過去の平均に比べて異常に高い(または低い)」という状態を数値で表せます。

このZスコアが一定以上のとき「そろそろ平均に戻るだろう」と判断して逆張りするのが、Zスコアボットのアイデアでした。

なぜうまくいかなかったのか――理論的な誤り

実は、単一ペアのZスコア逆張りには根本的な問題があります。

為替や仮想通貨の価格は「平均回帰する」という保証がありません。
上に行き続けることも、下に落ち続けることも普通にあります。
こういう価格系列を「非定常」と言います。

本来Zスコア戦略が機能するのは「ペアトレード」という手法です。
相関が高い2つの銘柄の価格差(スプレッド)は平均回帰しやすい性質があります。
この価格差のZスコアを使うのが正しい使い方です。

私はそれを1ペアだけに使っていました。これが設計ミスです。

バックテストでも結果はボロボロだった

気づいてからすぐに複数ペアでバックテストを実施しました。

  • AUD/NZD:赤字
  • EUR/GBP:赤字
  • EUR/CHF:赤字

3ペアすべて負け。理論と結果が一致していました。

ペアトレードへの転換も試みたが……

「ならペアトレードに変更すればいい」と考え、GMOコインFXで取り扱いのある全6ペアの組み合わせで共和分検定を実施しました。

共和分とは「2つの価格系列の差が長期的に安定している(平均回帰する)」という統計的な性質のことです。ペアトレードが成立するかどうかの判断に使います。

結果:全6ペアの組み合わせで共和分なし。

GMOコインFXは取扱通貨ペアが少なく(USD/JPYやEUR/JPYなど主要ペアのみ)、ペアトレードに適した組み合わせがそもそも存在しませんでした。

廃止の決断と資金の再配分

以上の結果から、Zスコアボットは即座に停止・廃止しました。

充当していた¥20,000はFXボット(セッションブレイク戦略)に統合し、FXボットの運用資金を¥30,000→¥50,000に増強しています。

撤退は失敗ではなく、間違いを早期に認識して損失を最小化する判断です。
「何があっても動かし続ける」より「正しくないと分かったら止める」方が、長期的には資産を守ることになると考えています。

まとめ

  • 単一ペアのZスコア逆張りは理論的に誤っていた
  • バックテストでも全ペア赤字で理論と一致
  • GMOコインFXではペアトレードも成立しないと判明
  • ¥20,000をFXボットに統合して体制を立て直し

失敗を公開するのは恥ずかしいですが、「どこで間違えたのか」を記録しておくことは、同じ失敗を繰り返さないために大事なことです。
同じようにZスコア戦略を検討している方の参考になれば幸いです。

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